キャッシュウォーミングは、データベースに対して実行される初期クエリの実行時間を減らすのに役立つように設計されています。これは、データベースが最後に起動したときに参照していたデータベースサーバのキャッシュとデータベースページに対するキャッシュを事前にロードすることで実行されます。キャッシュを準備することにより、データベースが起動するたびに同一または類似のクエリがデータベースに対して実行される場合にのみ、パフォーマンスを向上させることができます。ただし、データベースの起動時に実行された文が、前回キャッシュの収集をオンにしてデータベースを起動したときのものと異なる場合は、キャッシュウォーミングによってパフォーマンスが向上することはありません。
キャッシュウォーミング設定をデータベースサーバのコマンドラインで制御できます。データベースが起動してキャッシュウォーミングがオンになると、データベースページの収集とキャッシュの再ロード (準備) という 2 種類のアクティビティが実行されます。
参照されたデータベースページの収集は、-cc データベースサーバオプションで制御され、デフォルトでオンになっています。データベースページの収集がオンになると、データベースサーバは、収集ページ数が最大数に到達するまで (値はキャッシュサイズとデータベースサイズに基づく)、収集速度が最小しきい値を下回るまで、またはデータベースが停止するまで、データベース起動時に要求されたすべてのデータベースページを追跡し続けます。データベースサーバは、収集最大ページ数と収集しきい値を制御します。いったん収集が完了すると、参照されたページはデータベースに記録されるので、次回のデータベース起動時にキャッシュの準備に使用できます。
キャッシュウォーミング (再ロード) はデフォルトでオンになっていて、-cr データベースサーバオプションで制御されます。キャッシュを準備するために、データベースサーバはデータベースにすでに記録された収集ページがあるかどうかをチェックします。ある場合、データベースサーバが対応するページをキャッシュにロードします。データベースはキャッシュがページをロードしている間、引き続き要求を処理できますが、大量の I/O アクティビティがデータベースで検出された場合は準備が停止することがあります。この場合、キャッシュに再ロードされるページセットに含まれないページにアクセスするクエリのパフォーマンスの低下を防ぐために、キャッシュウォーミングは停止します。キャッシュウォーミングに関する情報をデータベースサーバメッセージウィンドウに表示する場合は、-cv オプションを指定できます。
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